中村福助なかむらふくすけ
歌舞伎役者・9代目[日本]
1960年 10月29日 生 (満64歳)
中村 福助(なかむら ふくすけ)は、歌舞伎役者の名跡。
屋号は、東京の福助は成駒屋、大阪の福助は高砂屋。
「福助」は、三代目中村歌右衛門の幼名・福之助に由来する。
名跡も同様に、当初は「歌右衛門」の前に襲名する前名だった。
明治になって「福助」が二系統に割れると、東京では「歌右衛門」と「芝翫」双方の前名となり、大阪では「梅玉」の前名となって定着した。
高砂屋五代目中村福助の死後、遺族により名跡が成駒屋に返上され、再び一系統に統一された。
解説=
「中村福助」という名跡は極めて異質な側面を持った名跡で、かつてはそのこと自体の方がその名跡を名乗る役者よりも有名だった。
明治の初年から昭和の中頃にかけて、実に100年間ものあいだ、この「中村福助」を名乗る役者は東京と大阪に常に一人ずつおり、それぞれの福助はもう一方の存在を認めないという異常な状態が続いたからである。
これでただでさえ「福助」を名乗る役者が倍になったのに加え、東京では「福助」の襲名頻度が通常の倍というもう一つの変則的事態がつづいた。
数が多い分「中村福助」を名乗る役者は相対的に印象薄にならざるを得なかったのである。
ことの起こり=
慶應3年 (1867) 夏、折から大坂に来演中の二代目中村福助が、数え29歳で急死した。
ただでさえ客足が遠退きがちな暑い夏の盛り、二代目福助の人気を頼みの綱にしていた興行主は、あてが外れて弱ってしまった。
そ ……
中村福助さんが誕生してから、64年と23日が経過しました。(23399日)