ロジャー・スクルートンRoger Vernon Scruton
哲学者、作家[イギリス]
1944年 2月27日 生
ロジャー・ヴァーノン・スクルートン卿(Sir Roger Vernon Scruton、1944年2月27日 - 2020年1月12日)は、イギリスの哲学者、美学者、作曲家、保守思想家。
ロンドン大学バークベック・カレッジ教授。
美学ではモダニズム建築、近現代音楽の批判を行った。
政治哲学においては、極めて英国的な独自の保守主義を展開し、社会主義や共産主義だけでなく新自由主義をも批判した。
経歴=
イングランド・リンカンシャー出身。
1973年、 学位論文「芸術と想像力――心の哲学の一論考(Art and imagination, a study in the philosophy of mind)」によりケンブリッジ大学ジーザスカレッジPh.D.。
指導教員はエリザベス・アンスコム(Elizabeth Anscombe)。
後に学位論文は「芸術と想像力(Art and imagination)」の題で処女作として出版される。
思想=
美学=
ポール・ガイヤー(Paul Guyer)は、自著『A History of Modern Aesthetics: The Twentieth Century』の中で、「ウォルハイム(Richard Wollheim)以降、最も重要なイギリスの美学者はロジャー・スクルートンである」と述べている。
スクルートンは分析哲学者として訓練を受けたが、他の哲学の学統にも惹かれた。
2012年には「私は、哲学が芸術や文学から離れてさまようとき、すぐにその痩せこけた枯れた表情に心を打たれ続ける("I remain struck by the thin and withered countenance that philosophy quickly assumes")」と記している。
スクルートンは、生涯を通じて美学を専門とした。
1971年から1992年までバークベック ……